塗装後、外壁塗装に色ムラが起こる場合があります。色ムラには、光の加減などで見える軽度な色ムラから再塗装が必要な色ムラまで、さまざまあります。では、どうして色ムラが起こるのでしょうか。
このページでは、外壁塗装で色ムラが起こる原因と補修方法について説明していきます。
色ムラの原因
色ムラが起こる主な原因に次のものがあります。
下塗りが不十分だった
下塗りがされていなかったり、下塗り材の量が少なかったりした場合、中塗り塗料が下地に吸い込まれてしまうため色ムラが起こります。下地の劣化具合をみて、適した量の下塗り材を塗布することが大切です。
塗料の乾燥時間を守らなった
塗装を綺麗に仕上げるには、しっかり乾燥させることが大切です。塗装面が、雨や雪で塗れている場合はもちろんのこと、汚れを落とす高圧洗浄後や塗料を塗った後にもきちんと乾燥させていなければ、色ムラが発生しやすくなります。
塗料の取り扱いに不備があった
塗装で使用する塗料には、塗料メーカーが塗料ごとに規定を定めています。塗料を薄める際の希釈率や塗料を混ぜる際の撹拌率、また作業をする際の気温や湿度などがきちんと守られていなければ、色ムラへとつながってしまいます。
中塗りと上塗りで色を変えた
塗装は下塗り、中塗り、上塗りの三回塗りが一般的です。きちんと中塗りをしていることがわかるように、上塗りと色を変えて塗装を行う業者がいます。しかし、中塗りの色が上塗りの色よりも濃い場合、中塗りの色が透けて見えたり、上塗りと混ざったりして色ムラに見えることがあります。
また、経年劣化により塗装が剥げてきた際に、中塗りの色が見えてしまうと美観を損ねてしまうため、弊社では、中塗りと上塗りは同じ色を使用して塗装するようにしています。
塗装業者の技術不足
色ムラは塗装業者の技術不足によっても起こりやすくなります。塗装は、ローラーや刷毛、スプレーなどを使用して行いますが、塗装面や仕上げ方によって適した道具を選択しなければなりません。刷毛は、職人の技術力が仕上げを左右し、スプレーは、適切な距離から吹付けないと色ムラを起こします。
補修が必要な色ムラの程度
冒頭で、色ムラには軽度なものから再塗装が必要なものまであると書きました。
軽微なものは、光や角度によって見える色ムラです。これらは、光の反射によるものなので塗料の性能には問題がありません。また、塗装は、職人が手作業で行うため、丁寧に作業を行っていても塗りにくい場所や狭い場所などは多少色ムラが発生することがあります。
しかし、同じ壁面で色が均一ではないなど、美観を損ねている色ムラには注意が必要です。塗装には建物の保護や防水機能などがありますが、美観を損ねる色ムラがある場合は、その役割が果たされていないことが考えられます。そのため、業者による再塗装が必要になります。
補修方法と費用
色ムラは再塗装を行って補修します。しかし、目で見てわかるひび割れ(クラック)や剥がれなどとは異なり、色ムラは基準となる指標がないため施主様と業者間での意見の相違が起こりやすいトラブルです。
業者に再度塗装を行ってもらうためには、防水や保護機能が発揮しているかどうかが判断の基準となります。塗装で建物を保護するという役割が果たせていない場合のみ、塗り直してもらえる可能性が高いです。
また、業者が再塗装を行ってくれる場合でも、足場を撤去した後であれば、再度足場の費用が必要になることもあります。
気になる色ムラをみつけた場合は早めに、塗装業者に相談してください。
まとめ
色ムラは、さまざまな原因で起こります。しかし、防水や保護機能が果たせていない施工不良以外であれば、業者に再度塗装を依頼することは難しいです。
悪質な業者であれば、責任を取らずに逃げてしまうことも考えられるので、トラブルになりそうな場合は消費者センターなどに相談してください。