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外壁・屋根塗装で行われる高圧洗浄の必要性と費用・相場

業者は塗装を行う前に必ず、塗装面を高圧洗浄で綺麗にしていきます。高圧洗浄を行うことで、何か仕上がりに影響してくるのでしょうか。

このページでは、高圧洗浄によって起こるメリットやデメリットの他、大まかな費用相場について説明していきます。

高圧洗浄とは

高圧洗浄を動画でわかりやすく解説!

 

高圧洗浄の必要性

外壁塗装を行うと、外壁の表面に塗膜が作られます。この塗膜は外壁を守る役目をしていますが、紫外線や雨風、雪などの影響を受けて次第に劣化していきます。

劣化した塗膜は、白い粉が付着するチョーキング現象などを起こすため、高圧洗浄を行い、しっかりと既存の塗膜や汚れを落としておくことが大切です。

高圧洗浄を行わずそのまま塗装を行うと、塗膜がすぐに剥がれやすくなってしまいます。

 

高圧洗浄とはどの様な作業なのか?

高圧洗浄とは、塗装前に既存の塗膜や汚れなどをしっかり落としていく作業です。高圧洗浄機を使用することで、簡単に古い塗膜や汚れなどを落とすことができます。

高圧洗浄機は、吸い上げた水を内部で圧縮してから噴射して使用するため、直接水道につなぐのではなく、バケツやタンクに水をためてから使用した方が安定的に高圧の水が出せます。

しかし、この方法は水が出しっぱなしの状態になってしまうため、無駄に感じるかもしれませんが、高圧洗浄の作業効率をあげるためには必要なことです。

水道の使い方が気になる場合は、施工業者に伝えてみてください。

 

高圧洗浄作業の費用相場

高圧洗浄は、施工を行う面積や洗浄の種類によっても費用は異なります。通常の水だけで行う高圧洗浄に比べ、コケやカビを落とす薬品を使用したバイオ洗浄は工程数が増えるため、単価が高くなります。

単価 一般的な高圧洗浄 1㎡当たり150円から250円
バイオ高圧洗浄 1㎡当たり200円から300円

「外壁の塗装面積=延べ床面積×係数(1.2~1.7)」

標準的な戸建て住宅の外壁面積(1坪=3.3㎡)は次の通りです。

坪数 外壁面積
30坪 30×3.3×1.2=118.8㎡
40坪 40×3.3×1.2=158.4㎡
50坪 50×3.3×1.2=198.0㎡
60坪 60×3.3×1.2=237.6㎡

高圧洗浄の項目は見積書の中にもきちんと記載されています。相場より金額が高かったり、一式と記載されていたりする場合は、業者に確認されることをお勧めします。

また、高圧洗浄の費用が相場より高いのはもちろん気をつけなければいけませんが、無料を謳っている場合も注意が必要です。

業者が使用する高圧洗浄機は高いものは50万円を超えるため、悪徳業者などはその費用を足場代や下地処理代など他の部分に上乗せしている場合があるからです。

高圧洗浄の大まかな流れ

【水による高圧洗浄】

①水の飛散防止シートの設置・養生
高圧洗浄による作業は洗浄水が周囲に飛び散るため、作業前に建物に飛散防止シートを張っておきます。また、インターホンなど水がかかっては困る場所には、養生をしておきます。
高圧洗浄機の使用時には、大きな音がするので事前に近隣の方には連絡をしておきます。

②洗浄用の水、洗浄機の準備
高圧の水を安定して出すため、バケツやタンクに水をためます。高圧洗浄中は流しっぱなしになりますが、水道は施工現場のものを借り、その水道料金は依頼主の負担になります。

また、ホースなども家の周囲に設置しておきます。

③高圧洗浄
洗浄する素材によって水圧を変えながら、汚れや古い塗膜などを落としていきます。汚水で汚さないよう、基本的に屋根などの高い位置から洗浄を行います。

高圧洗浄にかかる時間は、屋根と外壁を合わせて大体7時間から8時間です。その後、1日乾燥時間を設けて、しっかり乾いてから次の工程にうつります。

【バイオ高圧洗浄】

①水の飛散防止シートの設置・養生

水による高圧洗浄と同様に、周囲への飛び散りを防ぐため飛散防止シートを張り、水がかかってはいけない箇所へ養生を行います。

②洗浄用の水、洗浄機の準備
高圧洗浄機やバケツなどの準備を行います。

③水養生
洗浄面を高圧洗浄でしっかりと濡らし、洗剤をしみ込みやすくしておきます。

④洗剤散布
洗浄面全体に均一になるよう洗剤を撒いていきます。汚れに応じて洗剤の希釈割合を変えるのがポイントです。

⑤水洗い
洗剤を散布した後、5分から10分おいてカビやコケをしっかりと浮かせます。その後、高圧洗浄で一気に洗い流していきます。

高圧洗浄機の種類

高圧洗浄機には次のような種類があります。

通常タイプ

扇状、もしくは円錐状に水を噴射して、外壁の汚れを洗い落とす。高い水圧を当てることで汚れを洗い落とせるが、通常タイプの水圧では洗い落とせない汚れもある。

水圧:100~150kg/㎠

トルネードタイプ

ノズルの先端が回転しているため、通常タイプに比べて勢いのある水が噴出される。また、通常タイプより水は飛散しにくいが、水圧が高いため操作を誤ると洗浄面や人体を傷つけてしまう恐れもある。

スレート屋根の古い塗膜やコケなどを取り除くときに使用。

水圧:130~200kg/㎠

バイオ洗浄タイプ

屋根や外壁へ洗浄前に洗剤を塗布し、コケやカビなどを浮き上がらせてから高圧洗浄で一気に洗い流す。

洗剤を使用するのでコケなどが発生しにくくなる反面、窓やサッシなどの養生を念入りにしておかなければ化学反応を起こすこともある。また、通常の高圧洗浄より単価が高い。

水圧:100~200kg/㎠

高圧洗浄の注意点

高圧洗浄ですべての汚れを落とせるわけではない

高圧洗浄機を使用しても、全ての汚れを落とすことはできません。例えば、高圧洗浄後、古い塗膜が取り除けていないと、チョーキング現象を起こしていた箇所では少し粉が残ることがあります。

また、塗膜に浮きや剥がれがあれば、高圧洗浄に加えて手作業で除去する必要が出てきます。全てのものを高圧洗浄で取り除こうとすると、下地に影響を及ぼしてしまうこともあるので気をつけなければいけません。

 

高圧洗浄で使用される水道代

高圧洗浄で使用する水道代は、依頼主の負担になります。しかし、その金額はあまり高くないので心配する必要はないでしょう。具体的に計算してみると、次のようになります。

例)岡山市で高圧洗浄を10時間行った。業務用の高圧洗浄機の吐出水量を毎時600リットルとする。

<使用した水量>
600リットル×10時間=6000リットル
6000リットル=6㎥
参考:岡山市水道料金自動計算
水道料金が892円、下水道使用料が955円。合計でも1847円です。

10時間ずっと出しっぱなしにはならないので、この金額より安くなると考えられます。

 

高圧洗浄時、室内に水が浸入する恐れがある

高圧洗浄では、洗浄する素材や劣化症状に応じて水圧を変えて作業をします。しかし、強力な水圧でサッシまわりなどを洗浄してしまうと、隙間から屋内に水が浸入してしまうことがあります。

屋内に水を入れないためには、高圧洗浄を行う担当が、建物の補修箇所や構造を把握しておくことが大切です。万が一、屋内への水の浸入がわかれば早急に業者へ報告しましょう。

 

まとめ

高圧洗浄は、塗装の仕上がりを左右する大切な工程です。洗浄面の様子によって水圧を変える必要があったり、しっかり乾燥時間を設けたりするなど、きちんと作業を行う必要があります。

作業にかかる日数や水道代についてなど気になる点は、前もって依頼する業者に確認しておくことをお勧めします。