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外壁・屋根塗装で行うケレン作業の種類や費用

塗装の仕上がりを左右するのは、実際に塗料を塗っている時だけではありません。塗装に入る前の下地処理はとても大切な工程です。

このページでは、ケレン作業と呼ばれる工程について、どのようなことを行うのか、またその費用相場について説明していきます。

ケレン作業とは

ケレン作業とは

ケレン作業とは、素地調整や下地調整処理とも呼ばれるよう、既存の塗膜や付着物を取り除いていく作業のことを言います。高圧洗浄で落とすことができなかった鉄部のサビなどを、ヤスリを使って落としていく作業です。


ケレン作業の重要性

ケレン作業を行うことで、塗装面にある付着物やサビなどを落としていくと同時に、塗料の付着を良くする働きもあります。

特に鉄部は塗料の付きが良くないため、しっかりケレン作業ができていないと、塗装をしてから約二、三年で剥がれてきてしまう可能性も。ケレン作業は、塗装の仕上がりを決める大事な作業です。


ケレン作業を行うタイミング

ケレン作業は、塗料を綺麗に塗っていくための工程のため、塗装をする前に行います。


ケレン作業の種類

ケレン作業は、塗装箇所の状態に応じて、種類を変えて行います。国土交通省が定めている「改修共通仕様書」には大型の公共建築物のケレン作業についての記載があり、RC種洗浄・RB種準ケレン・RA種ケレンと3つに分類されています。

比較的規模の小さい建物や住宅で行われるケレン作業は、次の通り4つに分けられています。

1種ケレン

一般住宅の外壁塗装で行われることはなく、腐食や激しいサビが出ている大きな橋や道路などの補修工事で行われる。

1種ケレンでは、ブラスト工法と呼ばれる方法が使われ、エアーブラスト・バキュームブラスト・湿式ブラストの3種類がある。

■作業内容
研磨剤を強力な機械に吹き付けて、鉄部の金属面に使用。既存の塗膜やサビを落としながら、塗料の密が付きやすくする。剥がれた塗膜や研磨剤が粉状になるため、吸引機で吸引しながらの作業となる。

状況に応じて、酸洗浄(サビを薬剤で溶かす)を行う場合もあるが、周囲への大きな音や飛散への配慮が不可欠。


2種ケレン

一般住宅で行われることは比較的少ない。ただ、全体にサビが広がっていながらも、あまり深い所まで生じていないサビがある時に行われる。

■作業内容
薬剤を使用した洗浄は行わない。ケレン作業は、電動工具(電動ブラシ・ディスクサンダーなど)と手作業(ワイヤーブラシ・ワイヤーカップなど)を併用して行う。既存の塗膜やサビを完全に取り除く。


3種ケレン

一般住宅で最も多いケレン。比較的サビも少なく、浮きや剥がれが起きていない活膜が既存塗膜に残っている状態の外壁で行われる。

■作業内容
3種ケレンは手作業(スクレーパー・ケレン棒など)で行うことが大半。損傷している塗膜のみを落としていき、表面を紙やすりで磨いて仕上げる。


4種ケレン

一般住宅で行われるケレンで、外壁の表面にサビがあまりなく、状態の良い外壁で行われる。

■作業内容
電動工具を使用せず、紙やすりなどを使った手作業のみで行う。粉化物や汚れなどを清掃するイメージ。


ケレン作業の費用

ケレン作業は、塗装を行う面の劣化状況に応じて変わってきます。また、1種から4種までありますが、その数字が増えるほど劣化症状が少ないため、費用は安くなります。

一般的な戸建てのケレン作業の費用単価は、次の通りです。


1種ケレン 約4,500円から6,000円/㎡
2種ケレン 約1,500円から2,000円/㎡
3種ケレン 約500円から1,000円/㎡
4種ケレン 約300円から400円/㎡

ケレン作業は、作業が簡単になるほど単価が安くなります。

建物のサビが酷かったり、広範囲におよんでいたりした場合は除去することが難しく、費用も高くなってしまいます。塗装の検討を行うのであれば、サビの少ないうちをお勧めします。

見積書について

ケレン作業は塗装を行う上で必要な作業です。そのため、ケレンは見積書に記載されていますが、業者によっては「行うけれども記載がない」といったこともあります。

ケレンが行われるかどうかわからない時は、業者に確認されることをお勧めします。


まとめ

塗装の仕上がりを左右するケレン作業。多くの塗装業者は、道具や手作業できちんと行ってくれますが、中には工期を短くするためにケレン作業を丁寧に行わなかったり、全くやらない業者もいます。

ケレン作業がきちんとされていなければ、塗膜がすぐに剥がれてしまうなどトラブルにもつながるので、不明な点はきちんと伝えることが大切です。