地域密着型塗装専門店プロタイムズ岡山南店
ひかりペイントです!
代表の山下です。
カラーベスト屋根とはスレート屋根のことです。他にもコロニアルという名称でも知られています。カラーベストという名称は、あくまで取り扱う会社が名付けたブランド名です。
住宅や商業施設で広く使われており、軽くて耐久性の高い屋根材として採用されています。ただ、はじめて「カラーベスト」という名前を聞いたこともいるかもしれません。名称は知っていても、特徴をはじめ、メリットやデメリットについてくわしくはわからないものです。
カラーベストとはどのような素材か理解できなければ、導入の際の選択肢にはなかなか入れられません。メリットとデメリットを把握することで、他の屋根材との比較も適切に行えます。
そこで今回のお役立ちコラムでは、カラーベスト屋根の基本的な定義をはじめ、特徴や注意点などを徹底解説します。
カラーベスト屋根の基礎知識
カラーベスト屋根とはどのような屋根材なのか、具体的に知ることで屋根材としてより深く理解できます。また、他の屋根材もあるのに開発された経緯を知ることで、そのメリットもデメリットも理解できるのです。以下でカラーベスト屋根のことや開発と普及の理由をお話しします。
カラーベスト屋根とは?
屋根材のカラーベストコロニアルが発売されたのは1961年で、株式会社クボタから販売されました。株式会社クボタは2003年に松下電工(現在パナソニック)と統合しています。当時の住宅用界壁建材トップクラスの企業です。2010年にケイミュー株式会社に社名の変更があり、令和6年現在に至ります。
1961年の登場から数えて60年以上のロングセラー商品として一時代を築いているのもポイントです。地震や暴風や豪雨にも強い屋根材として多くの住まいで採用されています。
カラーベストが戦後高度経済成長期に登場した背景
日本では中世まで茅葺きの藁やすすきを使った屋根が一般的でした。近世以降、都市化により火災事故のこともあって陶器瓦に移行しています。
ただ、大正時代に関東大震災により、重量のある陶器瓦の屋根を使った木造建築の住まいは多数倒壊しました。代わりとなったのが軽量の金属屋根であるトタンです。
ただ、トタンは金属のためにサビや耐久性の問題を抱えていました。その問題を解決するために登場したのが、セメントを主成分とする化粧スレートです。カラーベストは当時から考えると、それまでにない新しい素材として登場しました。以降、多くの住まいで採用されています。
参照:ケイミュー株式会社建築知識 日本の屋根─カラーベスト.60年の歩み、これからの夢
カラーベストの屋根の材料と特徴
カラーベスト屋根はどのような素材を使用し、他の屋根材とどう違うのかお話ししていきます。
セメントとパルプ繊維とシリカ粒子などを配合
カラーベストはスレート瓦の一つです。スレート瓦はセメントや粘土をベースにして薄い板に成形されています。
カラーベストは、主原料がセメントで、パルプ繊維とシリカ粒子を配合しているのが特徴です。さらに、パルプ繊維を補強するため超微粒子も配合されているのです。
カラーベストもアスベストを含んだ時代があった
スレート瓦は、セメントと石綿(アスベスト)を混ぜ合わせた、石綿スレートが主流の時代もありました。ただ、石綿スレートは健康被害と危険性が問題視され、使用が禁止されています。
カラーベストも耐久性を高めようと、アスベストを含んだ時代もありました。ただ、2004年に石綿1%以上を含む製品の出荷は、原則禁止になっています。基本的に2004年以降のカラーベストにはアスベストは含まれていません。ただ、2004年以前のカラーベストには、アスベストが含まれている可能性はあります。
さらにアスベストは、飛散したものを吸い込むことが問題です。そのため通常の生活では素材に混ざっているアスベストが飛散することはありません。
また、カラーベストでよく採用されているのはコロニアルです。コロニアルはケイミューの商品名で、価格もリーズナブル、耐用年数も約20年を誇ります。コロニアルのコスパの高さは大きなメリットです。
カラーベスト屋根のメリット
カラーベストのメリットはなにがあるでしょうか?新築住宅として屋根材を選定する場合、多くの種類から選ばなければなりません。その中で選ぶ際の有効な情報がメリットです。以下はカラーベスト屋根のメリットです。
軽量で住まいの負担が少なく地震にも強い
カラーベスト屋根は軽量です。そのため住まいにかかる負担も小さいだけではなく、地震の際、揺れを抑えられます。
「屋根材の重さ」には注意しなければなりません。重い屋根材を使用すると重心が上にあります。上部が重ければその分、揺れが大きくなるのです。反対に屋根を軽くすれば、地震が発生しても揺れを小さくできます。陶器の平板瓦が約140キロ、カラーベストは約68キロ~81キロです。
また、軽い屋根の場合、リフォームをする際には間取りのニーズにも柔軟対応できます。耐力壁の数が重い屋根より少ないため、変更できるのです。たとえば大きな間口も取れます。
豪雨や暴風に強い
日本は台風対策も考えなければなりません。カラーベストは防水を考えた設計で対処しています。カラーベストと防水シートである下葺き材で防水性を確保しているのです。暴風に対しても4点を釘止めすることで飛散を防止しています。
ケイミューの実験では風速30〜50m/sでも異常は出ませんでした。60m/sになると樹木や電柱などが倒壊するレベルです。カラーベストは風によるばたつきが発生する程度でした。
さまざまな材料を組み合わせて強度を高める
カラーベストは、主原料にセメント、パルプ繊維とシリカ粒子です。パルプ繊維は補強のために超微粒子も配合しています。このようにさまざまな材料を組み合わせて、強度を高めています。
ケイミューによる「曲げ破壊荷重試験」は、JIS基準値245Nのところ、ケイミューの基準値は280です。他にも不燃材料認定番号を取得しており、万が一隣家が火災になっても炎症を予防できます。
遮熱性能が高く静か
屋根材が重なることで生まれる厚みが遮熱性能を高めます。「コロニアル遮熱グラッサ」は特殊顔料を配合した屋根材です。太陽の赤外線が当たった屋根や外壁は熱くなります。熱がこもることで室内の温度が上昇するのです。その問題をコロニアル遮熱グラッサの遮熱機能が解消します。
他にも、屋根の美観を保てるのもメリットの一つです。環境省の環境技術実証事業でも効果が実証されているのもポイントです。また、遮音性も高く、陶器瓦とほぼ同等の性能を持っています。そのため雨音による不快感を軽減できるのです。
デザイン性も高い
カラーベストはデザイン性の高さもメリットでしょう。たとえば、コロニアルグラッサは和洋、伝統からモダンまで幅広いスタイルに合う横一文字葺きです。
カラーもブラックやパールグレイ、アイスシルバーやベージュまで、13色のカラーリングを用意しています。
個性を出したいなら、コロニアルグラッサのオプションカラーです。こいあいや、さびせいじ、ろくしょうなど7色、色の組み合わせができるシャッフルカラーなどもあります。
他にも高級感あふれる天然石調のレイシャスグラッサやグラッサ600など、デザインの選択肢が豊富な点は大きなメリットです。
カラーベストのデメリット
カラーベストはメリットばかりではなく、デメリットもあります。後悔しないためにはメリットだけに注目せず、デメリットもチェックして落ち着いた判断が必要です。
定期的なメンテナンスは必須
雨風に強い屋根材ですが、主成分のセメントだけを見ると防水性は高くありません。そのため、屋根塗装が必要です。時間が経過すれば経年劣化します。
また、外壁塗装をしても原因によってはひび割れのような問題は出るのです。ひび割れは軽症なら補修も大掛かりにはなりません。ただ、ひび割れが広範囲にあったり、雨漏りが発生するなら屋根の全交換である葺き替えも視野に入ります。
そのようなひどい状態にしないためには、屋根塗装専門業者の定期的なメンテナンスが必要です。
凍害に弱い
とくに寒さが厳しく冬になると雪が積もるようなエリアだと凍害に注意が必要です。カラーベストの主成分はセメントで、水分を吸収しやすい特徴があります。
カラーベスト内の水分は寒さにより凍ることがあるのです。逆に気温が暖かくなれば溶けます。その寒暖差によってカラーベストが膨張する場合もあるのです。結果、割れやヒビが入ります。
スレート屋根の寿命
スレート屋根の寿命は、一般的に約20年~30年です。寿命がくれば定期メンテナンスでも対応できないことが増えてきます。その場合、カラーベストを撤去して新しい屋根材にする葺き替えが必要です。
経年劣化ですから、全体的に耐久性が低下している可能性は高いでしょう。寿命を超えた状態で、ヒビや割れを補修してもまたすぐに同様の問題が別の場所で発生する可能性は高いのです。補修費用も安くありませんから、限界がきたら葺き替えのほうがいいのです。
カラーベスト屋根のメンテナンスや葺き替えはひかりペイントにご相談ください
カラーベスト屋根のメンテナンスや葺き替えの他、重ね葺きを検討するならひかりペイントにお任せください。補修が必要な場所や施工方法まで適切に判断できます。
ひかりペイントはカラーベストを含めてさまざまな屋根材に対処可能です。一般建築物石綿含有建材調査者も在籍しているため、アスベストが含まれた屋根材にも対応できます。
通常のメンテナンスから葺き替えや重ね葺きまで、あらゆるニーズに対処可能です。ひかりペイントへのご相談は、問い合わせフォームをご利用ください。その他、電話やメールやショールームでもご相談を受け付けております。
ひかりペイントが選ばれる理由